空から地へ、手から手へ

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今年も美しい紅葉は、ふかふかとした土の素材となるべく地を覆いました。
草に降りる霜を見つけ、冷たくなる指の感触に、もうそこまできた冬を実感します。

細い細い毛糸で、赤ちゃんのためのベストを編んでいただきました。10月のトマトの枝葉で染めた糸は、オーガニックコットンのような自然いろです。
お嬢さんのために、今はひ孫さんのために、生まれてきた手仕事です。
細やかな編み目には、愛するものを思う時間が編みこまれています。
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このいとおしさを、手から手へ、忘れないでお渡ししたい、お見せしたい。
10月と12月の間(はざま)の月には、切ないくらいの思いが、ときおり流れるのです。

萩尾エリ子 / simples