ゆっくり歩いて


日だまりの中で瞳が笑う。
ぬくもりと明るい色彩、
張り子の馬は、12年前に親友のくれたもの。

彼女との約束。
辛いこと悲しいことはふわりとユーモアに包むこと。
この若駒は屈託がない。
ほどよい幸と頬笑みを、ちゃんと連れてくる。

萩尾エリ子 / simples