たゆみなく


作陶を生きる糧と決めた女性達の器が、棚に並ぶ。
庭ではふさふさと繁ったハコベに守られて、アリッサムや三色スミレが咲く。

野に出た小さな花たちを愛で、手の中に抱いた碗に草の茶をそそぐ。
季節が、日々が、穏やかに巡りますよう。
ハナノキが夕陽の色に染まった。

萩尾エリ子 / simples