明日も

【写真】

朝の小道を歩く。
野いばらの実は色づき、森では小鳥たちが歌う。
栗の葉が風に乗り、唐松は黄金色の雨を降らせる。

お砂糖のこげたような匂いがすれば、必ず立ちどまって空を仰ぐ。
それは友が好きだった桂の木から生まれる。

大気に薬草の香りが混ざれば、もうすぐショップ。
おはよう。今日も一日が始まる。

萩尾エリ子 / simples