光を集めて


文旦の皮をサクサクと切る。
丸々と大きな果実を送って下さる人がいた。
年を重ねたその人から、今は届かなくなったけれど、皮を慈しむ作業は続く。

スタッフそれぞれの作り方があり、工夫があった。
採り入れて、ショップのスタンダードスタイルが生まれる。
この冬の私たちの部活動。密やかに「ピール部」と呼ぶ。
ひと切れは輝いて甘い。

萩尾エリ子 / simples